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自治体が行っている移住支援について徹底解説
掲載日:2018年08月20日
IターンやUターン、もしくは定年退職後のセカンドライフに向けてなど、いま住んでいる土地から移住を考えている人もいるかと思います。
実行に移すには様々な不安や悩みもありますが、自治体によっては様々な移住支援を用意しているところもあります。
あらかじめ移住支援についての情報を手に入れておくと、自分の目的に合った移住の選択肢が広がりますよ。
この記事では自治体が行っている移住支援について、いったいどんな内容の支援策があるのかくわしく解説します。
参考にどうぞ。
自治体が行っている移住支援には体験と補助金の2種類がある
一般社団法人である移住・交流推進機構の「ニッポン 移住・交流ナビ」によると、移住に対して地方自治体が制定している移住支援制度は全国で約5900件以上もあるといわれています。
内容は自治体によって異なりますが、大まかに分けると「体験の支援」と「移住に対する補助金制度」の二つの柱があります。
住まいの斡旋や仕事の情報の紹介などはどの自治体も行っている取り組みですが、やはりいざ移住して生活を始めるとなると「お金の問題」と「想像と現実のギャップ」は避けて通れません。
この二つの問題を解決あるいは改善するためにも、体験講座や補助金制度は助かりますよね。
特に補助金制度は、様々な条件があるものの住居の購入費用の支援金が支給されたり、一定期間住めば土地や家屋が無料譲渡されたり、幼稚園の費用が3年間無料になるなど直接的なものから間接的なものまでその内容は多岐にわたります。
また仕事に関しては、移住者に対して職の斡旋をしてくれる自治体もありますが、多くの場合自力で就職活動をしなければなりません。
ただし事業を興す移住者向けの支援制度がある自治体は多いので、就職ではなく自分で事業をおこすこともひとつの選択肢であるといえます。
移住支援事例①鳥取県鳥取市
鳥取県鳥取市は2015年4月~10月までの移住者数が全国の市町村中で2位になるなど移住者が多く、移住支援対策も充実しています。
「鳥取市移住・交流情報ガーデン」があり、常に移住定住コンシェルジュが在中しており移住希望者の相談を受け付けたり移住に関する情報発信を行っています。
また鳥取市の公式サイト内に「鳥取市空き家情報バンク」が掲載されており、移住専用の住宅情報を閲覧することができます。
その他にも1日につき1組(3名まで)限定の鳥取体験ガイドがあり、仕事探しや住まい探し、子育てに適した環境かどうかを体験できるプランなどから気になるプランを選べます。
移住のための情報収集も体験の機会も充実しており、移住の後の自分の生活について十分に理解した上で移住するかどうか選択できると人気を集めています。
移住支援事例②富山県南砺市
世界遺産に登録された五箇山(合掌造りの住宅が密集する集落)など、日本の原風景が国内外から人気を集めているのが富山県に位置する南砺市です。
南砺市では移住もしくは南砺市内で起業する人向けの定住奨励金制度が充実しているのがポイントです。
移住者に対して支給されるのは「転入奨励金」です。
条件はもともと市街に住んでいた人が、定住を目的に南砺市内に住宅用地と住宅を取得し、転居してくることです。
新居を建築した場合は100万円、中古住宅の場合は60万円が支給されます。
さらに申請者を除いて転居してきた世帯の家族の数に応じて一人あたま5万円が支給されます。
つまり5人家族で移住した場合、申請者を除いて5×4人=20万円が支給されます。
また起業する人向けには「起業家育成支援事業補助金制度」があります。
これは事業所を開設する際に300万円と事業所の賃貸料として1ヶ月25000円が最長3年支給されます。
さらに商品の販売促進のために開催される展示会に参加する場合、年一回を上限に最大40万円の補助があります。
ただ単に移住するだけではなく、新たに事業を興したい人にとっても魅力的な支援体制が整っています。
移住支援事例③大分県豊後高田市
大分県豊後高田市は「住みたい田舎」ランキングのシニア部門で1位をとるなど、人気を集めている場所です。
その魅力はユネスコ未来遺産にも選出された「田染荘」(たしぶのしょう)の緑豊かな景観や温泉、歴史ある国東半島に位置しているなど地理的な条件などが挙げられます。
「IJU支援サイト」(いじゅうしえんさいと)では、豊後高田市に移住した人たちの体験談を載せておりその他にも様々な移住に関する情報を発信しています。
また豊後高田市内の求人のみを取り扱う「HOT NAVI」では仕事情報の提供を、「空き家バンク」では移住者に適した空き地や空き家を紹介しています。
空き家は「ペット可の物件」「農地つきの住宅」「海が見える物件」など、希望する条件ごとに探すこともできます。
また豊後高田市での生活が体験できるお泊まりプランもありますので、移住の疑似体験も可能です。
移住支援事例④福岡県福岡市
福岡県は「ふくおかよかとこ移住相談センター」を福岡市内と東京都内に設置しています。
移住コーディネーターが常駐しており、福岡県下の各市町村ごとの移住プランを相談者の希望に添って提案してくれます。
各市町村の定住支援制度はもちろん、住まいや子育て・仕事・交通に関する情報提供も受けられます。
直接センターに足を運べないという人は、「ふくおか住みたか会員」に登録することでイベント情報などの案内をメールマガジンで受け取ることができます。
その他にも移住ポータルサイト「福がお〜かくらし」を解説しており、福岡県内の市町村の魅力をランキング形式で紹介しています。
まとめ
自治体が行っている移住支援の内容について解説しました。
地域住民と交流したり実際に住んでみて移住後の生活を疑似体験できるなど、様々な体験プランの用意や移住に必要な住まいや就職を支援するための補助金制度、子育て支援の制度など自治体ごとにさまざまなプランが用意されています。
移住を希望する土地がある場合は、まずは移住先の公式サイトなどから移住支援策をチェックしてみることをおすすめします。
各自治体には移住者向けの相談窓口が開設されているところも多いので、まずは相談してみるのも情報収集に役立ちます。