火災保険で被災箇所の修理は可能!リフォームは無理?その差を教えます

掲載日:2019年08月30日

マイホームが災害で被害を受けた場合、どこまでが火災保険の対象になるのか知っておかないとスムーズな対応ができませんし、修理の計画を立てることもできません。

「火災保険の補償でリフォームはできないの?」と疑問に思っている方もいることでしょう。またリフォーム会社の中には「火災保険でリフォームができますよ」と言ってくる会社もあります。

 

そこで火災保険を使って自宅を修繕できる適用範囲や保険の申請方法、申請時の注意点などにお伝えします。

これを読めば火災保険を使って自宅の修理を行うときのトラブルを避け、また保険金を無理なく受け取れるようになります。

1.火災保険はあくまでも災害などの被害の修理に使うのもの

火災保険は、火災などで被害に遭い修理をする場合に適用されるものです。何にでも適用される保険と認識していたら、実際の費用負担の際に困ってしまいます。

つまり

「家が災害で壊れたので元の状態に修理する」→火災保険が使える

「家が災害で壊れたので壊れた場所を新しい設備にする」→火災保険が使えない

となります。

ここでは、火災保険の適用の有無を理解するためにもリフォームと修理の違いについて確認していきましょう。

 

1-1.リフォームと修理の違い

まずは、リフォームと修理の違いについて理解しておきましょう。

 

・リフォーム:見栄え良く・使いやすくするための改装や改修工事のこと

・修理:故障・不具合を直すための工事のこと

 

このように、リフォームと修理では、対象となる工事内容が異なります。

リフォームは、壁紙やフローリングの交換、キッチンの取り替えや廊下・階段に手すりを付けるなど、より便利にするための工事が主です。

 

修理については、雨漏りや壁の穴など、老朽化等で故障・不具合が発生しているものを元の状態に直す工事が主となります。

 

1-2.リフォームに火災保険は使えない

気をつけなければいけないのは、修理は火災保険に対象になることはあっても、リフォーム工事が対象になることはないということです。

 

あくまでも火災が原因で修理・修繕が必要になった場合に実施する工事だけが、火災保険の対象になります。

家の窓ガラスが壊れた場合、ガラスを入れ替えるのが修理であり、これは火災保険が使えます。しかし窓枠ごと交換しようとするのはリフォームとなり、窓枠の交換費用自体は保険の対象外です。

2.火災保険で補償できる修理対象とは

 

災害で修理の必要が出ても全てが火災保険の保証対象になるとは限りません。

火災保険の補償対象となるものは、建物と動産です。

 

・建物:一戸建てやマンションなど

・動産:建物の中にある家財など

 

これらの建物と動産が火災保険の対象となっている場合で、次のような事故・被害に遭った際に補償を受けることができます。

・落雷:落雷が原因で電子レンジなど電化製品が壊れた場合など

・破裂、爆発:ガス爆発などの事故で建物が破壊された場合など

・風災、雪災、雹災:台風で屋根や雨樋が破損した場合など

・物体の落下、飛来、衝突:車が外壁にぶつかって損害を受けた場合など

・盗難、騒擾:泥棒が家財を盗んだ場合など

・水漏れ、水災:給排水設備の故障による水漏れ被害など

※出典は以下

・損保ジャパン日本興亜(https://www.sjnk.co.jp/kinsurance/habitation/sumai/choice/

・価格.com(https://hoken.kakaku.com/insurance/kasai/select/hosyou/)

・火災保険のいろは(https://www.kasai-hoken.info

・SBI損保の火災保険(https://www.sbisonpo.co.jp/kasai/merit/merit01.html)

・三井住友海上(https://www.ms-ins.com/personal/kasai/gk/compensation/

上記以外にも会社による対象になる事例が異なるので、加入前に確認するようにしましょう。

3.保険金を受け取って家を修理するにはどうしたらいい?

火災保険を受け取り、工事をする基本的な流れについて理解しておきましょう。現状の確認と保険代理店への申請が必須です。

 

3-1.まずは被害状況を撮影

自然災害等で被害を受けたとしても、火災保険の対象となるかどうか判断するのは保険会社と契約をしている鑑定会社です。そのため、まずは被害状況を撮影して状況証拠を残すようにしてください。

 

3-2.代理店に申請を行う

被害状況を撮影したうえで、保険会社の代理店に申請を行う流れです。申請を行うと、保険の対象かどうか、保険額はいくらかなどがわかります。もちろん、火災保険の対象とならない経年劣化が原因の修理分などを申請しても通ることはありません。

その後保険金の額を確認し、工務店などに修理を依頼しましょう。

 

4.こんなリフォーム会社には要注意

火災保険に関する悪徳業者の詐欺被害が多く発生しています。台風などの災害後にこのような悪徳業者の営業が増える傾向がありますので、どんなリフォーム会社に注意をすればいいのか把握しておきましょう。

 

4-1.なんでも無料でリフォームできると言ってくる

気をつけて欲しいリフォーム会社の特徴の1つが、なんでも無料でリフォームできると言ってくる会社です。「火災保険が適用されるのでなんでも工事費用は無料です」など言ってくる営業マン・会社があれば疑ってかかった方が安全です。

 

なぜなら、先に述べたように火災保険はすべてのリフォーム・修理工事が対象となるわけではないためです。あくまでも、火災保険の対象となるのは災害で受けた損害を修理する場合です。

 

聞こえの良いことを言ってくる時点で、別の業者を検討してください。

 

4-2.自分たちが申請すると言ってくる

「火災保険の申し込みは手間がかかるし面倒なので、私たちが●●さんの代わりに申請しますよ」など、自分たちが申請すると言ってくるリフォーム会社があれば、悪徳だと思ってください。

 

火災保険の申請は契約者本人がするのが基本です。リフォーム会社が代わりにするなどありません。リフォーム会社は申請についてアドバイスはできますが、代理で申請することはできないためです。リフォーム会社の詐欺被害に遭う可能性があるため、すぐに他の人に相談をしましょう。

5.火災保険の対象になっても契約内容次第で保険金が下りないことも

火災保険に入っているので、台風で破損した箇所を修理できる。そう思っていても契約内容次第で保険金が下りないこともあります。

それは保険金の免責金額が修理代に達していないケースです。火災保険には免責金額が設定されており、例えば免責金額10万円の場合、「修理費用が10万円までは保険金なし。10万円を超え多分だけお金をもらえる」という契約内容です。30万円の大掛かりな修理なら20万円もらえますが、5万円の軽微な修理でしたら1円ももらえません。

その分保険料が安くなるメリットがありますが、簡単な修理では保険金が下りないことを知っておきましょう。

まとめ

今回は、火災保険の適用範囲や申請方法、注意点などについて紹介いたしました。

火災保険でできるのは修理のみです。また、申請は代理店経由で行いますが、先に状況証拠を残しておく必要があります。

 

リフォーム会社は申請に関するアドバイスは行えますが、申請そのものは加入者が行うものです。工事をする際は、悪徳業者もありますので、信頼できる業者に依頼をするようにしてください。

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